3.11は6周して7周目に入ってようやく動き出す自分

前回の投稿が、一昨年のことで、しかも、やはり3.11にまつわることだった。またしても今回も3.11関連の投稿です。勝手な感慨ですのでご容赦ください。予めお断りしておきますね。

今日2017年3月13日月曜、3.11映画祭北海道開催江別会場にて『太陽の蓋』という映画を見てきたのであります。これ、フクイチの事故の顛末、事実に基づいたフィクションなのです。
3.11の地震と津波、東京電力福島第一原子力発電所のメルトダウンと水素爆発、第三原子炉の爆発、第四発電所の火災、首相官邸災害対策本部と東電本店、当時の民主党菅政権での対策本部、取材する新聞記者、フクイチの現場、フクイチに働く若者とその家族の避難、どれも重いテーマで、それぞれに物語があり、それぞれの思いが錯綜する。

前日2017年3月12日日曜、NHKスペシャル『メルトダウン 12日間の迷走』を見たので、東電、フクイチの現場、首相官邸の遣り取りをまた見るという展開になった。(NHKオンデマンドで有料視聴可能)

Nスペでフクイチの吉田所長の役をやっておられた役者さんが、『太陽の蓋』では枝野さんの役で出演しておられて、この役者さんは、この2つの役を演じて、どう感じたかな〜?と思ったりしました。

フクイチの事故の当時、東電本店⇔フクイチ・柏崎刈羽がTV会議をしていたのだが、当初、首相官邸災害対策本部は蚊帳の外。東電本店と各発電所は、NTTの専用線で通信は確保されていた。全体を体系的に把握するはずの東電本店ですが、溢れかえる情報の中でただ右往左往していたのかもしれない。こういう危機的状況では、冷静に状況を見られる人がいれば良かったのにね。今後の課題ですよね。

東電は、各原発の作業員の線量管理をしており、次第に許容量いっぱいになっていくのを目の当たりにしていたはずである。線量管理の担当部署であれば、作業員に悪性腫瘍が発生したら、放射能が原因したか、年齢故か、体質故かやきもきするのではないかな?しないのかな?訴訟があって、北海道在住の原告だったが、放射能が原因とは必ずしも言えないといって敗訴になった元原発作業員がいた。法曹界も結託して、原発で働く人、原発の周りで暮らしていた人びとを見捨てるのかな?と思ってしまった。復興相も、6年支援したんだから、今後の自主避難は各自の判断と言い放った。この人は、後日、東北だったから(まだ)良かった、首都圏だったら(もっと大変だった)という配慮に欠ける発言で事実上の更迭となったわけだが。都道府県が主体的に自主避難者を支援する体制にするということなのだが、原発は国策だったのに、本当にバックアップしてくれるのかイマイチ信用できない。原発は、各電力会社の事業だよと投げちゃったり。

3.11から5年位は、重過ぎて関連書籍を読めなかった。触発された論壇、思想界隈の本を読めなかった。読む気持ちの余裕が持てなかった。9.11直後は色々読んだのにね。読めなかったよ。『東京ホワイトアウト』『東京ブラックアウト』(若杉烈)とか読みたかったけどね。7年目に入って、読みたくなってきた。原発関連、東電関連、地学関連、防災関連、・・・思想界隈のも読み始めようと思う。

そう思い始めて、最初に入手したのが、『ゲンロン0 観光客の哲学』だったりするのは何なんだろうね。www楽しいだけの観光じゃなくて、震災の記憶を辿る旅としての観光もあって良いと思うからかな。ダークツーリズムも含めて、辛い記憶、悲しい記憶、空虚感、恐怖感を受け止める気持ちの準備ができたのかも。何より、事実を知りたい。あの日、何が起きたのか。何を犠牲にしたのか。それによって自分達が生きているということを何よりも知りたい。

書き始めてから、随分経ってしまったけれども、そろそろとあの日のことを見つめ直すということに思い至りました。

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